鍵の現地調査って!?
鍵に不具合があって業者さんにお問い合わせをしたら「現地調査が必要です」と言われたのですが、何を見ているのでしょうか?
自宅の鍵は大切な部分だから、知らない人に見られるとちょっと心配ですよね・・・。
鍵に関する「現地調査」には、”不具合の状況”や”その不具合により想定される対応内容”によって、確認する箇所が異なります。
以下にいくつか例を挙げてみましょう!
・”シリンダー交換”の場合、鍵穴の付いている部品のみを交換する場合
・”錠ケース交換”場合、ドアの内部に埋め込まれている箱のような部品を交換する場合
・”錠前交換”や”錠セット交換”の場合、いろいろな呼び方がありますが、シリンダーや錠ケースやハンドル等の鍵に関する部品全体を交換する場合
複雑すぎてちょっとよくわからないです・・・。もう少しわかりやすく説明してください。
ちょっと複雑すぎますね。
詳細に説明するには、個々の事案により異なってしまうので、大まかに一般的に必要な情報をいくつか例を下記に挙げて説明させていただきます。
下記の”現地調査の例”には専門的な用語が含まれます。
専門用語についてはこちらの”鍵の用語集“のページをご覧下さい。
現地調査の例
<シリンダー交換の場合>
・シリンダーのメーカー
・シリンダーの種類
・シリンダーの色
・フロントの刻印
・ドアの厚み
※上記は一般的に必要な情報ですので、必ず必要な情報であるとは言い切れません。
また、他にも追加で別の情報が必要となることも多々あるので、ご注意ください。
上記はシリンダー交換の場合ですね。”コカギを紛失した場合”や”鍵が回りにくい場合”や”鍵が差さりにくい場合”等には上記のような情報が必要になる場合が多いです。
<錠ケース交換の場合>
・錠ケースのメーカー
・フロントの刻印
・フロントのサイズ(縦×横)
・フロントのビスピッチ
・ドアの厚み
・バックセット
・スペーシング
・シリンダーのメーカー
・シリンダーの種類
・シリンダーの色
・ハンドルの形状(ハンドルが付いている錠ケースに限ります)
※上記は一般的に必要な情報ですので、必ず必要な情報であるとは言い切れません。
また、他にも追加で別の情報が必要となることも多々あるので、ご注意ください。
上記は錠ケース交換の場合ですね。”ラッチボルトやデッドボルトに不具合がある場合”等には、上記のような情報が必要になる場合が多いです。
<錠前交換、錠セット交換の場合>※名称が業者さんによって異なります
・錠ケースのメーカー
・フロントの刻印
・フロントのサイズ(縦×横)
・フロントのビスピッチ
・ドアの厚み
・バックセット
・スペーシング
・シリンダーのメーカー
・シリンダーの種類
・シリンダーの色
・ハンドルの種類
・ハンドルの形状
・ハンドルの色
・ドアのメーカー
・ドアの名称
・ドアの型番
・ドアの年式
・ドアのサイズ(縦×横)
・ドアのデザイン
・ドアクローザーの種類
・ドアクローザーの型番
・ドアクローザーの色
※上記は一般的に必要な情報ですので、必ず必要な情報であるとは言い切れません。
また、他にも追加で別の情報が必要となることも多々あるので、ご注意ください。
上記は錠セット交換の場合ですね。鍵の種類によっては”部品だけの手配が不可能なもの”や”鍵全体に不具合が起こり全体的な交換が必要となる場合”があります。そのような場合には、上記のような情報が必要になる場合が多いです。
調査項目ってこんなに多いんですね。
そうですね。なので、業者さんによっては現地調査費を請求したりすることもあります。
お客様と業者さんとのトラブルを避けるために、最初のお問い合わせの際に「現地調査費がいくら掛かるのか」、「どのような作業手順となるのか」等の質問内容をあらかじめいくつか考えてからお問い合わせすると比較的スムーズに解決するのではないかと思います。
自分で自宅の鍵の調査はできる!?
現地調査費を節約したいので、自分でこれらを調査するのは難しいでしょうか。
お客様がご自身で鍵の調査をする場合には、以下の点にご注意いただく必要があります。
<ご自身で鍵の調査をする場合>
①鍵の不具合の原因
②その原因を解決するために必要な箇所の寸法の測定
“①鍵の不具合の原因”について、解説します。
不具合の原因を特定するために、知識や経験、鍵を抜き差しした時や鍵を回した時の指先の感覚等で確認し総合的に判断しております。もしも判断が間違えば無駄なコストが掛かってしまうので、ご注意下さい。
例えば、鍵の開け閉めがしにくいからといって、シリンダー交換をしても、錠ケースのデッドボルトが不具合の原因であればシリンダー交換の費用が無駄になってしまう等が考えられます。
“②その原因を解決するために必要な箇所の寸法の測定”について、解説します。
原因と思われる箇所を特定したら、上記の”現地調査の例”を元に調査をします。
※調査はミリメートル単位で測定します。2㎜の誤差で鍵が取り付かないという状況もあるので測定の際には十分にご注意下さい。
この段階で寸法の測定ミスがあれば”手配ができない”、または”異なるものを手配してしまった”という状況になります。
数ミリメートルの誤差で鍵って取り付かないものなのですか!?
そんなシビアな世界なんですね。
そうですね。なので、ご自身で調査するのか、業者さんへお願いするのかはちゃんと考えないといけないですね。また、ご自身で調査する場合には、部品の手配や部品の納品後の交換作業のことも考えないといけないので、それらも合わせて事前によく調査することをお勧めします。